浴室リメイクは業者によって材料も工法も違います|見えない技術と指名される理由
浴室のリフォームを何社かに相談すると、提案される内容や見積りがまったく違って驚かれるのではないでしょうか。
なぜなら、業者によって使う材料も、工事の進め方もまったく違うからです。
同じ「浴室リメイク」という言葉なのに、何がそんなに違うのか、実際はどうなのでしょうか。
今回は、材料と工法の違いがどこで生まれるのか、そしてその差がなぜ指名でのご依頼につながるのかについて、施工する側からお話しします。
そもそも「リメイク」という選択肢をご存知でしたか?
浴室の傷みが気になり始めると、多くの方がまず思い浮かべるのは「入れ替え」ではないでしょうか。
ですが、浴槽や壁パネルを丸ごと交換しなくても、既存のものの上に再生塗装などを施して仕上げる「リメイク」という方法があります。
ご相談いただいたお客様からは、「入れ替えるしかないと思っていたので、知れてよかったです」というお声を多くいただきます。
浴室の中の傷みであれば、リメイクで対応できることがあります
配管や建物側の下地まで傷んでいる場合は入れ替えが必要ですが、浴槽表面の変色や小さな割れ、床材の傷みといった浴室の中の傷みであれば、リメイクで対応できることが多くあります。
「交換しかない」と決めつける前に、リメイクという選択肢も含めて相談してみることをおすすめします。
入れ替えに比べて、費用や工期を抑えられる場合がありますが、傷みの状態によって向き不向きがあるため、まずは診断を受けてみてください。
リメイクを選んでも、業者によって材料も工法もまったく違います
ここまで読んで、リメイクという方法に興味を持たれたかもしれません。
ですが、ここでもう一つお伝えしたいことがあります。
同じ「浴室リメイク」「再生塗装」という言葉でも、そこで使われる材料や工法は、業者によって大きく異なります。
材料のグレードが違います
下地に使う樹脂の種類、塗料のグレード、重ねる回数は、業者ごとに違います。
弊社で使用している塗料は、ホルムアルデヒドの放散量がもっとも少ない「F☆☆☆☆(フォースター)」等級の製品です。
床のシートも、下地の状態に合わせて調整してから貼るか、そのまま重ねて貼るかで、その後の耐久性が変わってきます。
工程の数と順番が違います
見積り金額に差が出るのは、手を抜いているかどうかだけが理由ではありません。
そもそも選んでいる材料のグレードや、工程の数そのものが業者によって違うことがほとんどです。
同じ「再生塗装」でも、部位によって工法が変わります
材料や工法が業者によって違うだけでなく、同じ業者の中でも部位によって工法を変えています。
浴槽と壁パネルでは、求められる工程が違います
浴槽は水と直接触れる時間が長く、家族の体重がかかる場所でもあります。
壁パネルは水はねを受けることはあっても、浴槽ほど負荷がかかり続けるわけではありません。
この違いから、同じ塗料を使う場合でも、重ねる回数や下地の作り方を部位ごとに変えることがあります。

床は滑りにくさも同時に求められます
床材は防水性だけでなく、濡れても滑りにくいかどうかも重要な要素です。
見た目や耐久性だけを基準に材料を選んでしまうと、この滑りにくさが十分でないまま仕上がってしまうことがあります。

差がつくのは、仕上がってしまえば見えなくなる部分です
完成した浴室を見ただけでは、材料や工法の違いはほとんど分かりません。
差が出るのは、入隅の納め方や、塗料を重ねる順番といった、仕上がってしまえば二度と見えなくなる部分です。
そしてこの差は、完成した直後ではなく、数年後の耐久性となって表れてきます。
入隅や継ぎ目の納め方
浴室は曲面や角が多く、平らな面よりも入隅(かどの部分)の納め方に技術の差が出ます。
継ぎ目やシーリングの処理が粗いと、そこが水の入り口になってしまいます。
塗料や樹脂を重ねる順番
塗料や樹脂には、下地との相性や乾燥の性質に応じた重ね順があります。
この順番を省略したり入れ替えたりしても、施工直後の見た目には現れません。
差が表れるのは、数年後です
入隅の納まりが甘かったり、重ね順を省略していたりしても、施工直後は分かりません。
年数が経ってから、継ぎ目からの水の侵入や、部分的な剥がれといった形で差が出てきます。
見えない部分の技術は、そのまま耐久性の差につながっています。
経験の数だけ、判断の引き出しが増えていきます
材料も工法も業者によって違うということは、現場ごとに何を選ぶかを毎回判断しているということです。
この判断は、似たような状況をどれだけ見てきたかで、精度が変わってくると感じています。
例えば、同じような変色に見えても、原因が経年劣化なのか、洗剤との相性なのかによって、選ぶ下地処理は変わってきます。
これは一件だけを見て身につくことではなく、数多くの現場を見てきたからこそ判断できることだと感じています。
2000件を超える現場で、判断を積み重ねてきました
弊社ではこれまで2000件を超える現場で、浴室の再生・補修を行ってきました。
傷み方も下地の状態も一件ごとに違いますが、その分だけ似た状況を見てきたことになります。
指名でのご依頼をいただくことが増えています
ありがたいことに、以前ご依頼いただいたお客様やそのご紹介から、指名でお声がけいただくことが増えています。
材料や工法そのものは見えなくても、仕上がりや対応を通じて、判断の違いを感じ取っていただけているのではないかと思っています。
目に見える仕上がりの奥に、目に見えない判断の積み重ねがあることを、少しでも知っていただけたら嬉しく思います。
施工後の一例
実際の施工後の様子を、いくつかご紹介します。



詳しい施工内容は、それぞれの施工事例ページでご覧いただけます。
生活への影響も、工法によって変わります
技術の差は、仕上がりだけでなく暮らしへの影響にも表れます。
入浴できない期間の長さが違います
リメイクは、入れ替えに比べて浴室を使えない期間を短くできる場合があります。
ただし、乾燥時間をどれだけ確保するかは業者や工法によって違うため、事前に確認しておくと安心です。
近隣への配慮も工程のうちです
集合住宅の場合、匂いや音が周囲に伝わることもあります。
換気の方法や作業時間帯への配慮も、工法の一部だと考えています。
あわせて読みたい
業者選びで見るべきチェックポイントは、こちらの記事でまとめています。
浴室リフォーム業者の選び方|見積りが安い・工期が短い業者に注意すべき理由
「入れ替えない」という選択肢について詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
まとめ
浴室のリフォームは、入れ替えだけがすべてではありません。
そしてリメイクを選んだとしても、そこで使われる材料や工法は業者によって大きく違います。
差が出るのは、仕上がってからは見えなくなる部分です。
この度は最後までお読みいただき、ありがとうございました。
他社と比べる際は、金額だけでなく、使う材料や工程の数もあわせて聞いてみることをおすすめします。
浴室の傷みでお悩みの際は、まず一度ご相談ください。


